2025.02.15
入れ歯がよく割れてしまう方へ

割れてしまうかたは本当によく割れます。
ではどんな原因があるのでしょうか?
強い衝撃や経年劣化不適切な使用方法などが原因となることも多いのですが、
日常臨床では「噛み合わせ」が最も多いように感じます。
一言で噛み合わせと言ってもいろいろあります。
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不均衡な噛み合わせ
噛み合わせが不均等だと、片方の歯に過度な力がかかります。このような力が長期間続くと、入れ歯の特定の部分が弱くなり、割れることがあります。 たとえば、上下の歯の位置がずれている場合や、一部の歯にだけ強い力が集中する場合です。 -
過度な咬合力(咬み合わせの圧力)
特に硬い物を噛んだり、力を入れて噛むと、入れ歯にかかる圧力が強くなります。特に、天然歯に比べて入れ歯は柔軟性が低いため、過度な咬合力がかかると、入れ歯が割れるリスクが増します。 これが噛み合わせに関係している場合、食べ物を噛んだときに力がうまく分散されず、入れ歯にひびが入ったり、割れたりします。 -
歯列のズレや変化
入れ歯を作った後、時間が経つと歯列や顎の骨が変化することがあります。特に顎の骨が痩せてきた場合、噛み合わせにずれが生じて、入れ歯がうまくフィットしなくなることがあります。 このズレにより、入れ歯に不自然な力がかかり、割れることがあります。 -
不十分な調整やフィット感の悪さ
入れ歯を作った後の調整が不十分だったり、噛み合わせがきちんと合わせられていなかったりすると、入れ歯が不安定になり、特定の部分に負担がかかります。 この不安定さが長期間続くと、割れやすくなることがあります。
これらは定期的に歯科医院で調整する必要があります。
それでも割れてしまう場合に、そもそもの強度、が挙げられます。
保険適用の入れ歯(公的保険で作る入れ歯)の強度については、確かに一般的に自費の入れ歯よりは弱いと言えます。
その理由としては、保険適用の入れ歯は素材が制限されているためです。保険で使用できる素材は、主にアクリル樹脂(プラスチック)などが使われ、これが比較的柔らかく、衝撃に弱い特徴があります。対して、自費で作る入れ歯は、より強度が高い素材(たとえば金属やセラミックなど)を選べるため、耐久性や強度が高くなります。
保険の入れ歯は、コストを抑えるために使える素材に限りがありますが、適切に使えば十分に機能します。しかし、強度が少し弱いため、例えば食事中に硬いものを食べると割れやすいことがあります。もし、強度や見た目(審美性)にこだわりがあれば、自費の入れ歯を検討するのも一つの選択肢です。
ただし、どんな種類の入れ歯でも、適切なケアをすることが大切ですよ!
治療より予防を、柏の予防歯科、菜のはな歯科クリニック
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